問題は謝罪の有無じゃない

まだ続いているPSE法ショック (ニュースを斬る):NBonline(日経ビジネス オンライン)

 全容解明にはほど遠いものの、矛盾と疑惑に晴れ間が差す瞬間があった。

 経済産業省の定例の人事異動が終わり、関係部局の体制が一新された今年7月半ばのことだ。新任の本庄孝志・大臣官房審議官が都内で開かれた中古電気製品を扱う事業者との意見交換会で、突然、「立法時と本格施行時にそれぞれミスをした。中古事業者の方には、寝耳に水だっただろう。多くの事業者にご迷惑をかけたことを深くお詫びする」と、謝罪したのだ。

 この時、経済産業省PSE法改正の国会審議の際に中古品を念頭に置いておらず、規制の対象にもしていなかったことを公式に認めたのである。

 ところが、これで一件落着といかないところが厄介なのだ。筆者が、同省の商務情報政策局製品安全課に、本庄発言の趣旨を確認したところ、もっと本質的な誤りを認めていないことが判明した。

 同課は、「過去も現在も、出来上がったPSE法に、新品と中古品の区別がなく、中古も対象と解釈できるから、昨年から(同省が拡大解釈をして)規制の対象に加えた点に問題はなかった」と強弁したのである。

 法解釈で越権行為を犯したことには、頬かむりしたままで、廃業や事業縮小を余儀なくされた事業者、職を失った従業員への補償もしていない。


この件に関しては、nakaさんという方(僕が主宰しているmixiPSE法関連コミュでも大変お世話になっている)が、問題発生のかなり早い段階から追いかけておられる。
PSE 法(電機用品安全法) -よっぱ、酔っぱ-
上記記事やnakaさんのブログを見る限り、経済産業省にはこの問題に関して、本質的に誤りを認めた上で問題の解決を図るという姿勢を取っているようには未だ見えない。
いつも適確な指摘をされていて、個人的にも尊敬しているブロガーのid:essaさんが、この問題に関して「間違えない官僚より間違える官僚の方がずっといい」というエントリを上げておられた。
炯眼をお持ちのid:essaさんの目まで欺いたという点で(笑)、「ポーズだけの謝罪」は「謝罪をしない」ことよりも悪質であるとも言える。