少年時代の友人の近況をとても嫌な形で知る

学生無年金訴訟で原告逆転敗訴(中国新聞・地域ニュース)

この記事に出てくる「鳥羽秀範さん(39)」というのはオレの小学生時代の友達だ。
小学校1年生から4年生ぐらいにかけて本当にしょっちゅうお互いの家を行き来して遊んでいた。うちの親に一緒に明治村に連れて行ってもらった時の写真が残っているはず。オレ達が5年生に上がるときに、彼はお父さんのお仕事の都合で広島に引っ越していった(広島はご両親の故郷でもある)。お互いが大学生になるぐらいまでは手紙のやり取りがあった。彼が地元の大学の工学部に入ったということまでは手紙で聞いていたが、それからはなんとなく没交渉になってしまっていた。
昨夜中日新聞の夕刊のこの裁判についての記事を読み、彼の名前を見つけて驚いた。親に電話をした。
オレはこのような裁判があちこちで起こされていることは知っていた。この裁判も一審で原告側が勝訴したことも知っていたが、原告の名前までは気にしていなかった。彼は大学4年生の時にバイクに乗っていて交通事故に遭って左半身に重い障害を負い、知的な障害も残ってしまったということも、調べてみて初めてわかった。そしてこの裁判、この二審の結果。
何も知らなかった。久々に古い友人の消息を知ったのが新聞紙面だなんて。新聞紙面に障害者として、裁判の原告として載っているなんて。


学生無年金障害者訴訟ニュース!
このページを読むと、鳥羽君のご両親、とりわけお母さんがとてもご苦労されたことがわかる。
オレが鳥羽君と彼の家で遊んでいるときにもとても優しくしてくれた、素晴らしいお母さんだ。
うちの母親のところには鳥羽君のお母さんからもしばらく連絡あったそうだが、やはりいつのまにか途絶えていたらしい。生活を支えるために一生懸命だったんだな、そりゃ連絡どころじゃないよな……。そんなところに障害者自立支援法とこの判決だ。
上記のページには、なぜ「学生無年金障害者」という存在が生み出されてしまったのか、問題点が整理されている。
オレも強制加入になるまでは、学生時代は国民年金には入っていなかった。そしてバイクにも乗っていた。上記のページによると、現在30歳以上で大学や専門学校に在学中に任意加入をしていなかった人は98%に上るそうだ。オレが鳥羽君のようにならなかったのは運がよかっただけなんだ。
行政の保護を受ける価値もない愚か者が98%もいるというのか?そんな馬鹿な話があって堪るか。